こんにちは。経営者のための文章コンサルタント松永弥生です。
今日は「プレスリリースの配信は、どうやるの?」という質問について、オーソドックスなやり方を説明いたします。
大きく3つの方法があります。
記者クラブへの投げ込み
編集部にFAX、又はメールを送る
配信サービスを利用する
一つ一つ説明していきますね。
記者クラブへの投げ込み
記者クラブとは、公的機関や業界団体等の組織を継続取材する目的で、大手メディアが中心となり構成されている任意組織です。各都道府県や業界団体に記者クラブがありますので、その事務所に行って、プレスリリースの投げ込みをさせていただくわけです。
地元の記者クラブを調べるときには、例えば大阪なら「大阪 記者クラブ」で検索すれば情報が出てきます。またネット上には、記者クラブ一覧もありますので、参考になるでしょう。
記者クラブの所在地や連絡先がわかったら、電話をして問い合わせをしましょう。というのは、記者クラブには投げ込みのルールがあるからです。
例えば、何日前までに予約が必要とか、持ち込みする時間とか、必要部数などです。そうしたことを電話で確認し、記者クラブを訪問して投げ込みをします。
多くの場合、記者クラブの事務所にはA4サイズの紙が入る引き出しが並んでおり、そこに各新聞社の名前が書いてあります。その引き出しに投函するカタチになります。
記者クラブを活用するメリットとしては、一度に複数の大手メディアに対して、プレスリリースの投げ込みができる点です。
初めて問い合わせする時は緊張するかもしれません。一度やってみれば簡単なので、ぜひチャレンジしてみてください。
編集部にFAX、又はメールを送る。
各出版社に直接プレスリリースを送る方法です。
新聞や雑誌などを読んでいると、紙面の隅にプレスリリースの送付先が掲載されていることがあります。「この欄についてのご意見や情報をお待ちしています」という囲み案内です。
自社の記事が載りそうなところ、例えば地方版、文化欄を見かけたら必ず写メを撮って情報をストックしておきましょう。またはプレスリリースを送りたい時に、インターネットを使い目当ての新聞社や雑誌の編集部のプレスリリース問い合わせ先を調べます。
送信先リストができあがったら、ファックスを送ります。
メールでプレスリリースを受け付けている場合は、もちろん送りましょう。メールの場合、開封してもらうところにハードルがあります。メールのタイトルにも留意しましょう。
メールは手軽ですが、メールとFAX番号が分かれば、必ずファックスも併用したほうがいいと私は考えています。
この時に必ず業界紙・誌にもプレスリリースを送りましょう。一般の大手新聞や地元新聞よりも業界紙の方が掲載率が高くなる可能性は大きいです。
業界紙・誌に関しては、国立図書館が運営しているリサーチナビが便利です。こんな業界紙があるんだと、自分が知らない業界紙もあるかもしれません。
ぜひ一度チェックしてみてください。
参考:リサーチナビ 各産業に関する主要専門新聞(業界紙)について
配信サービス
インターネットが普及してから、プレスリリースの配信サービスが非常に伸びてきています。
大手でしたら
PRTIMES:https://prtimes.jp/
アットプレス:https://www.atpress.ne.jp/
ValuePress:https://www.value-press.com/
などが有名です。
1度の配信に数万円かかったり月会費が必要になります。ウェブメディアに対しての配信が強い傾向にあるので、上手に活用するのが良いと思います。
私は2016〜2017年にかけて、PRTimesを何回か活用しました。
やや古い情報になりますが、メディア掲載率は右表のとおり、2017年2月が36社、5月が28社でした。プレスリリースの内容が違っている点を加味しても、2ヶ月でかなり掲載率が落ちているなぁという印象です。
正直、3年経ってPRTimesを使用するユーザーが増えている中で、メディアに記事が拾われる確率がどうなっているのか……。リサーチができていませんので、断言はできませんが、配信サービスを使えば必ず情報が掲載されるという状況ではないでしょう。
結局、どの配信手段を活用したとしても、大切なのはプレスリリースの中身です。プレスリリースの完成度を上げてから配信しましょう。
私の印象ですが、誰でもできる簡単な配信方法よりも、泥臭く手間のかかる方法の方が掲載率は高いと感じています。一番オススメなのは、自分で関連するメディア(掲載してもらえそうなメディア)を調べ、連絡先を収集して、編集部に電話連絡をした上で送信する方法です。
広報というと華やかなイメージを持つ方も多いようですが、実際は地味で泥臭い仕事の積み重ねです。コツコツと続けていきましょう。
項目 | 所要時間(分) | 文字数 |
キーワード出し | 5 | |
音声入力 | 32 | 1774 |
推敲・修正 | 22 | 1874 |
校正(2回) | 6 | 1902 |
タイトル画作成 | 11 | |
アップロード | 14 | 1993 |
計 | 90分 | 1993 |