こんにちは。経営者のための文章コンサルタント松永弥生です。
今日は「文章は不自由な道具」という話をします。
メールもブログもウェブサイトの文章も、書籍も。誰かに情報を伝えるための文章が書かれています。
文章以外にも情報を伝えるツールは、会話や写真やデータ、動画もあります。
例えばこの写真。
ひと目見ただけで、たくさんの情報が飛び込んできます。
この写真の情景を、言葉で説明しようとしたらどんな風に伝えますか?
2歳の女の子が、大きな誕生日ケーキを前にして、ケーキの上に可愛らしい手を伸ばして大きな口を開けて顔中で笑っている。
女の子の頭上には、HAPPYBIRTHDAY❤が1文字ずつ描かれたペナントと、青や黄色の紙飾り、黒と白のストライプの星がにぎやかに飾られている。部屋の中は、パステルを基調とした優しい雰囲気。女の子は大きなソファーの真ん中に座って、黄色い帽子をかぶってる……
どれだけ言葉を費やしても、この写真を見ていない人にすべての情報を伝える事は難しいです。
せめて女の子が、どんなに嬉しそうに笑っているのか。それだけでも伝えたいと思うけれど、私の筆力では到底無理です。
こういう情景は、やっぱり写真を見せて伝えたいなと思います。
これが動画だったら、女の子の愛らしい笑い声も聞けるでしょう。そうすれば、この場の楽しそうな雰囲気がもっと見る人の心に伝わってきます。
ビジュアルは、本当に情報量が多いのです。私たちは、普段何気なく周囲を見回しているけれど、こうやって改めて考えると、視覚からいかにたくさんの情報を得ているか気づき驚きます。
文章では到底伝え切れない情景が、写真や動画なら容易に伝わります。
情報発信の手段が多様化した今、YouTubeなどの動画が盛んになるのもわかります。
私は、2002年には動画でロボットコンテストの情報を配信していました。それがきっかけで、ライターの仕事も得ています。人より早く動画配信を始めていたのに、今はYouTubeではなく、文章を書く仕事をしているのだから、時代に逆行しているというか……我ながらおもしろいなぁ と思っています。
写真や動画で見れば簡単に伝わるのは、伝える側にとっても、受け取る側にとってもメリットだと思います。
そんな中でも、私は文章での情報発信にこだわりたいし、言葉を大切にしていきたいなと考えています。
文章を考えるのは、思考を掘り下げて組み立てたり、感情を整理する役にたちます。パッと表面に出てきた言葉をそのまま捉えるのではなく、そのバックボーンに何があって私は、そう考えるようになったのか? そこを深掘りするために、言葉が必要です。
頭の中だけで考えていると思考はどんどん流されていってしまうけれども、文章に書き記すことで思考の記録が残ります。そうした一連の作業が、私は好きなのだと思います。
文章は誰かの共感を得たり、誰かを勇気づけたり、行動を促したりもできる。そんなパワーを文章は、言葉は持っている。その「誰か」には、自分自身も含まれている。
とても不自由で、使うのが難しい道具だけれど、だから言葉を大切に使って文章を作って、誰かに届けたいと私は考えています。
項目 | 所要時間(分) | 文字数 |
キーワード出し | 12 | |
音声入力 | 11 | 1284 |
推敲・修正 | 24 | 1289 |
校正(2回) | 7 | 1303 |
タイトル画作成 | 5 | |
アップロード | 5 | 1325 |
計 | 64分 | 1325 |