今日は、「初心者向けの記事も積極的に書いていこう」という話をします。
先日、著者さんと年明けに出版予定の書籍の目次について打ち合わせをしました。
私が提出した目次案に、著者さんから「この最初の2項目は、基本的すぎるから必要ないんじゃないか。今更、自分が言わなくてもいいかもしれない」とおっしゃいました。
それに対して私は「いえいえ、そんなことはありません!!」と強くお伝えしました。本を執筆されるくらいのプロフェッショナルが当たり前に知っていることを、一般の読者さんが知らないのは、当然なのです。
そうした基本的なところをしっかり押さえておかないと、読者が本の内容についてこられなくなってしまう懸念があります。すると、著者さんが読んで欲しい方に届かない本になる可能性が生じます。
これは、ブログを書く際にも、気になる点ではないでしょうか? 私は、初心者向けの記事は、積極的に書いていくべきだと考えています。
コロナ禍で、リモートワークが急速に進みました。新入社員の方が、数ヶ月も会社に出社できなかった例もニュースになっていました。コロナが収束した後も、リモートワークの流れは進んでいくでしょう。
そうしたときに、私は若い方がどのように仕事のスキルを積んでいくのだろうか? という懸念を持っています。
これから話すのは、15年くらい前の私の経験です。
ある企業に外部スタッフとして週に3回勤めていた時、20代の若い社員さんがWordの検索・置換機能を知らないことに驚きました。彼らは、ドキュメントに誤字脱字があったときには、テキストを目視で全て見て一つ一つ修正していたのです。
「今の若い人は大学でパソコンを触っているから、基本的なことはマスターしている
」と社内の人間は全員思っていました。けれど実際は、3人が3人とも検索・置換を知らなかったので、びっくりしたのです。
中には、Excelが表計算ソフトだと知らない人もいました。表の作成はできても、計算は電卓でやって答えを記入していたのです。よく、おじさん社員がそういうことをするみたいに漫画では書かれていますが、知らなければ20代の子もやります。
その子は、旧帝大医学部卒の子だったので、「ねぇ、卒論でも表をたくさん作ったよね。その時はどうしていたの?」と思わず聞いてしまいました。彼はにっこり笑って「僕、暗算は得意なんです!」と元気に答えて、社内の爆笑をかいました。(そうじゃない感)
今、自分が当たり前に使っているツールやスキルは、仕事を覚えていく中で誰かに教えていただいたり、人がやっているのを見て真似して覚えたりしたことがほとんどです。もちろんビジネススクールで勉強したり、本で学んだこともあるでしょう。
けれど一番多いのは、仕事をする中でやっぱり人に教えてもらったり、身近な人と情報交換をして得た知識です。無意識に得ている場合が殆どなので、学んだという記憶も残らないかもしれませんが……。
若い方が社会に出て、極めて早い段階でリモートワークを始めてしまうと、そうした小さなTipsを学ぶ機会が失われてしまいます。
足りないスキルに自覚的になり、積極的に学ぼうとする意欲のある人と、不便に気づかないまま、とりあえずできる方法でやり過ごしている人の差はどんどん大きくなっていきます。
だから私は、いろいろなところに、初心者向けのTipsや情報があるのは重要だと思っています。
私は20歳の時にワープロ入力を覚えたのがきっかけで、それから35年間、パソコン周りで仕事をしてきました。
今ではほとんどの人が使わないような古い知識も持っています。実は、それが仕事を効率化するのに非常に役に立っている場面も多いのです。
今後は、そうした情報も少しずつ出して行けたらいいなと思っています。もしも誰かの役に立ったら嬉しいです。
項目 | 所要時間(分) | 文字数 |
キーワード出し | 6 | |
音声入力 | 11 | 1409 |
推敲・修正 | 15 | 1479 |
校正(2回) | 6 | 1502 |
タイトル画作成 | 5 | |
アップロード | 5 | 1588 |
計 | 48分 | 1588 |